
思春期に急に元気がなくなったり、何事にも無気力になったりすることがありますよね。「何もしたくない。学校に行きたくない。食欲もない。面白くない。」と「~ない」ばかり口にして、しんどそうにしている10代のお話は時々聞きます。
思春期の無気力は、怠けている訳ではなく、心と身体の急激な変化にエネルギーが追い付いていない状態であることがほとんどです。その主な原因は大きく4つに分類されます 。
1、身体の変化と脳の未発達(生物学的要因)
ホルモンバランスの劇的な変化により、性ホルモンの分泌が急増し、自律神経が乱れやすくなります。身体がだるい、朝起きられないといった肉体的な疲労感が、そのまま「何もしたくない」という無気力につながります。
それから、感情や理性をコントロールし、意欲を生み出す脳の前頭葉は20歳ころまで発達が続くと言われていますが、10代ではまだ未成熟なため、なかなか感情のコントロールができません。一方で、不安やイライラを感じる扁桃体は思春期に急成長するため、感情は高ぶるのに、それをうまく処理して行動に移す脳の機能が追い付かないというギャップが生じ、無気力に陥りやすくなります。
2、急激な環境変化と「燃え尽き」(心理的要因)
期待やプレッシャーを感じ、限界がきてしまう状態です。 中学・高校への進学、部活動、受験、塾など、求められるタスクが急に難しくなります。「頑張っても思い通りの結果が出ない」という経験を重ねるうちに、自分を守る防衛本能として「学習性無力感」=(どうせやっても無駄)という感情が生じることがあります。もう一つは、アイデンティティ―の模索により、「自分は何者なのか」「何のために勉強しているのか」などといった深い自己への問いが始まる時期ということもあります。自分のアイデンティティーを確立できず、見失ったときにすべてにおいて無気力になってしまいます。
3、人間関係のストレス(社会的要因)
思春期は親よりも友人の評価が重要になりがちです。スクールカースト、SNSでのつながり、同調圧力など、大人が想像する以上に「他人の目」に気を張っています。この人間関係の維持にエネルギーを使い果たし、家で無気力になってしまうというケースはよくあります。
4起立性調節障害(OD)などの体調不良
自律神経の乱れから、朝に血圧が上がらず、強いだるさや頭痛・めまいを引き起こす「起立性調節障害」という病気があります。これは、本人の気合いや根性のような気持ちの問題ではなく、純粋な身体の病気です。ですが、周囲から怠けているように誤解され、それが心的ストレスになる二次被害にもなっています。
このような思春期のお子様がいる場合、まずは焦って無理に事情を聞き出そうとしないことが大切です。原因を突き止めようとして、問い詰めたりすると、逆にお子さんがしんどい思いをされるかもしれません。そっとしておきながら、受け止める体制を整えていきましょう。もしかして、自分でも何が起きているのかよく分からないのかもしれません。ですので、一緒に考えようと提案してみるのも良いと思います。
原因の一つである自律神経の乱れは、姿勢の悪さにも関係があります。最近はスマホの普及により、子どもたちの姿勢が悪化する傾向 にあります。下を向くことが多くなり、頸椎が前に倒れていたりすると、脳への血流も悪くなり、酸素も行き届かないので、鬱々してしまいます。
カイロプラクティックのアジャストメントは、脊柱のサブラクゼーションを取り除き、その結果脊柱が整うと、自律神経の働きが改善し、それにより呼吸が深くなり、脳への血流を促すことができます。結果として、無気力な状態から元気を取り戻す一つのきっかけになります。


















