というタイトルの本がベストセラーとなっているようです。
スティーブ・ジョブズ始めIT業界の巨匠は脳への悪影響を恐れて、自分達の子ども達にスマホやタブレットの使用を制限したとのことで、その弊害について書かれている本です。
文部科学省が推進するギガスクール構想でタブレットが全児童、生徒に配布され、もうすぐデジタル教科書が導入されようとしている中で、これまでも言われてきた脳だけに限定されない弊害について本は読んでませんが、自身の考察を述べます。
①背骨への姿勢
カイロプラクターとしてはやはり、これが最も身近な問題です。
これまでもテキストネックと言われ、四六時中携帯でメールばかりしている姿勢から、背骨、とりわけ頸椎に負担が掛かり、首や肩の凝りだけでなく、様々な身体的不調の原因になっていることが問題視されてきました。
②目への影響
長時間同じ距離に焦点を合わせて過ごすことで、水晶体の厚さを調整する毛様体筋や、外眼筋群が固まり機能低下を起こします。 加えて、夜間スマホから発されるブルーライトを浴びることにより、概日リズムが乱れることから自律神経に影響が及ぶことが指摘されています。
③脳への影響
一億総白痴化という言葉が昔流行語になりましたが、テレビが一般に浸透していく中で、テレビばかり見ていると人間の創造力や思考力が低下するという意味で使われました。
実際そのような結果につながったのかという研究が為されたかどうかはわかりませんが、スマホもテレビも活性化する脳の領域は限定的です。
なので、そればかりしているとその他の脳の領域が退化するのは想像に難くありません。 これらのような悪影響が危惧される一方、デジタル化の流れが止まることがないことも間違いないと思いますし、そのことによる社会への恩恵が大きいことも多くの方がコロナ禍を経験して再認識したと思います。
デジタル化の恩恵は大いに享受した上で、マイナスの側面も認識し、適切に対処していきましょう。
以下にそれぞれの問題点への対処法を提案します。
①最低1時間、可能であれば30分おきに席を立ち身体を動かす。
②近距離のものだけでなく、こまめに遠くを見る。就寝1~2時間前はスマホを使わない。またはブルーライトカットのアプリを使う。
③運動(楽しいと思えるものならなんでも良いが、まずは散歩だけでも健康メリットは大きい)を習慣化する。
以上、これからの時代を生きる子ども達やこれを読まれている皆さんがデジタルデバイスとスマートに付き合って行く上での注意点でした。
執筆:
溝渕知秀 D.C.
オーツリーカイロプラクティック/高知
https://otreechiro.com