今年(2024) 9月に北海道の洞爺湖にて「カイロプラクティックの魅力とその可能性を一般の方々に伝えたい!」とカイロプラクティックのお祭りが開催されます。(下にチラシ添付。詳細 https://chirofes.adio-chiro.com/)
日本だけでなく米国や韓国の先生方も講師として招き、カイロプラクティックの歴史、哲学、アスリートのカイロプラクティックケア、動物のカイロプラクティックケアなどの魅力を皆さんに伝えます。そして、小児のカイロプラクティックケアについては、私、山﨑美佳がお話しさせていただきます。オンライン参加も可能です。
お祭りの詳細は上記ウェブページを見ていただくとして、その講演メンバーを見た時、私は男女比の偏りに「日本らしさ」を感じました。講演者10名のうち女性は私1人です。日本のカイロプラクティックの集まりでは女性が1割に満たないことがよくあります。
一方、私がドクター・オブ・カイロプラクティック(DC)の学位を取得した米国ライフ大学では、DC課程の学生の半数以上が女性です。欧米で行われるセミナーでも講師・受講生共に女性が少数派と感じる場は一切ありません。今年4月に私がオーストラリアのシドニーで参加した「バイオ・ジオメトリック・インテグレーション(BGI)」というカイロプラクティックアプローチのセミナーは参加者10名のうち8名が女性でした。
私たち日本小児カイロプラクティック協会(JCPA)のメンバーは皆、国際小児カイロプラクティック協会(ICPA)に所属しています。先日ICPAの資格を更新するためにオンラインセミナーに参加したところ、時代はもはや女性活躍とか男女平等ではなく「ジェンダーフリー」に意識が移っていることを実感しました。
セミナー内容は、授乳困難や舌小帯短縮症、赤ちゃんの頭の形、親子のストレスケアなどの話題を含む、「母乳育児期の親と赤ちゃんに対するカイロプラクティックケア」についての講義でしたが、その冒頭、
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ICPAは「母乳育児(Breastfeeding)」という言葉を用いますが、他の授乳形態も認め、サポートしています。状況によって哺乳瓶の使用が最良の場合もあります。出産した親が、伝統的な性別役割や称号に当てはまらないこともあります。私たちは、すべての性別および性的アイデンティティ、そしてすべての養育者を尊重します。可能な限りジェンダーニュートラルな代名詞を使用するよう努めています。このコースで提供する情報はすべて、赤ちゃんの哺乳能力をサポートし、養育者が子どもを育てる経験をサポートし、すべての子どもたちの生涯にわたる健康を支えることを目的としています。
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という宣言を行った上で、始まったのです。
「母親と父親」の役割とか協同作業という議論は、地域によっては過去のものとなり、同性カップルの子ども達も増えてジェンダーフリー、つまり「性による社会的差別を受けることなく個々の能力を自由に発揮」できるよう心をくだく時代になっているのです。子どもが自由に性的アイデンティティ(heかsheかtheyか)を選べるよう「ジェンダーニュートラルな子育て」が広がりつつあることも、今回この記事を書きながら知りました。
ICPAの宣言通り、私たち小児カイロプラクターが目指すのは親も子も養育者も「個々が能力を自由に発揮」できるよう専門的なサポートを提供することです。今年に入ってたてつづけに海外の情報に触れ、いつの間にか日本という環境の中で視野が狭くなっていたことに気づき、改めてカイロプラクターとして、様々な考えにオープンでありたいと感じました。
以前、フランス国籍のお母様が赤ちゃんと共に来院されて、「母乳はあげません」と自然体で話されたときに、母乳をあげられない事情があったり飲んでくれないからあげていないのではなく、「あげないという選択をしています」というニュアンスを感じてそれ以上深く理由を尋ねなかったことがありました。今思い返すと、性的役割に対する日本と海外の空気感の違いを感じ取った瞬間だったように思います。
ジェンダーフリーの議論が当たり前になれば、日本の母親達ももう少し「母親」としての荷を下ろして多様な生き方ができるのではないか、と時代の推移に期待しています。
執筆:
山﨑 美佳 DC,CACCP,PhD
きっず&ふぁみりーカイロプラクティック三田/ 東京都港区
https://kiffami.com
参照:
国際小児カイロプラクティック協会 講義一覧
https://icpa4kids.com/training/courses/
広まるジェンダー代名詞、あなたはどう呼ばれたい? zoomやインスタもプロフに導入
https://globe.asahi.com/article/14418833
「私は女の子だよ」…子どもが自分で選ぶジェンダー 米で広がる”新たな子育て”
https://news.ntv.co.jp/category/international/585cc0e98a63451e97c39cb2bfbb65e5
シリコンバレーの子供たちは空気を吸うようにLGBTを受け入れる
https://globe.asahi.com/article/11761056