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No.034 カイロプラクティックってどれくらい受けると良いの?

カイロプラクティックケアを受けることで、赤ちゃんから大人まで不調の改善はもちろんのこと、おっぱいをたくさん飲めるようになった、身体のバランスが良くなった、風邪をひかなくなった、妊娠できた、お産と産後が楽だった、仕事に集中できるようになった、など嬉しい効果を日々ご報告いただきます。

同様の効果はケーススタディー(事例研究)論文として、各国から報告されています。

では、カイロプラクティックは何回くらい受けると良いのでしょうか?
どれくらい継続すると良いのでしょうか?

このようなご質問には、通常は各カイロプラクターの経験をもとに、「これくらいの頻度で受けると一番早く調子良くなりますよ」「定期的に受けると色々な不調を予防できますし、体調や気分の良い状態で日々過ごせますよ」とお答えするのが常です。

実は、そんな疑問を研究した「論文」がありますので、ご紹介しましょう。

①カイロプラクティックケアの最適な頻度(参照論文1)

成人256名の頚原性頭痛(首の不調に伴う頭痛)患者に対して、週3回x6週間の計18回来院してもらい、約5分間のカイロプラクティックアジャストメント(カイロケア) または 軽いマッサージのどちらかを提供しました。

週3回のうちカイロケアをそれぞれ 0回、1回、2回、3回受けるグループにわかれ、カイロケアを受けない日は軽い頚部マッサージを受け、それを6週間続けます。グループによって、計0、6、12、18回のカイロケアを受けることになります。

その結果、0、6、12、18回と頻度が多いほど、1ヶ月当たりの頭痛日数が減少しました。

さらに、半年後や1年後に調査しても、6週間で18回カイロケアを受けたグループが一番頭痛日数の少ない状態をキープしていました。

※18回カイロケアを受けたグループは4週間あたりの頭痛日数が15.8回(研究開始時) → 10.6回(6週間後) → 8.2 回(52週間後)と1年後も半減を継続。

※最初の6週間のケア後は頭痛ケアの禁止はしていないが、各グループの施術を受けた回数に大きな差はなく月0~1回程度。

【結論】この研究では最適な頻度は明らかになりませんでしたが、調べた中では頚原性頭痛に対して週3回で一番大きな効果があり、6週間のカイロケア効果は1年間継続しました。

②定期的なカイロケア(メンテナンスケア)の意義(参照論文2)

慢性的あるいは反復性の腰痛患者で、かつ最初の4回のカイロケアで腰痛が確実に改善した(definitely improved)と報告のあった254名の患者に対する研究です。

腰痛の再発の有無にかかわらず1~3ヶ月に1回定期的にカイロケアを受けるグループと、腰痛が再発したら受診するグループの2つに分けて52週間調査した結果、

*症状が出たら受けに来るグループでは受診前後に大きな痛みの波がある。(痛みが強くなって受診し、受診後痛みが緩和する)

*定期的ケアのグループは受診前に痛みが強くなっておらず、受診後も痛みの感覚に大きな変化はない。(年間を通して痛みの変動が小さい)

*定期的ケアグループは、症状が出たら受診するグループに比べ、調査期間中に腰痛のない週数が多かった。

興味深いのは、この論文では患者タイプを分けた調査も行っていて、強い痛みで日々の行動が妨げられ強いストレスを感じているグループと、痛みがあってもアクティブに活動できてそれほどストレスに感じていないグループでは結果が異なっています。

腰痛のストレスが強いグループは、症状に応じてカイロケアを受けるよりも定期的メンテナンスを受けたほうがはるかに痛みの波の変動が小さく、痛みのない週数も多くなるのに対して、腰痛のストレスをあまり感じていないグループでは、定期的に受けるグループと症状が出た時だけ受けるグループで大きな差は生じませんでした。

【結論】慢性/反復性腰痛に関して、定期的にカイロケアを受けたほうが、痛みが強くなりにくく痛みを感じない期間も長くなる。特に、痛みにストレスを感じている人ほど定期的ケアが効果的である。

おわかりの通り、これらの研究には未解決の課題がたくさんあります。

症状や慢性化の度合いによって適した頻度や期間は違うんじゃない?
カイロプラクターの熟練度による違いは?
使用するテクニック(施術方法)によっても違うよね?
大人と子どもは違うでしょ?

そもそも、カイロプラクターが初検時に特定した「サブラクセーション(脊柱の不具合のある箇所)」はどの程度改善したの?
など。

小児ケアに関しては、カイロプラクティックケアで様々な効果を親御さんが実感された、という統計報告があります。(参照論文3)

239名の生後1日から18歳の子どもがカイロケアを平均7.26回受けました。
親御さんが報告した受診理由(主訴)は、47%が健康促進のため(Wellness care)、23%が筋骨格系の問題、4%が耳鼻咽喉系の問題、3%が神経系の問題、そのほか疝痛(コリック)6名、消化排泄の問題7名、それ以外26名。

その結果、主訴が改善したのは162名(68%)、さらに239名中98名は主訴以外の免疫系の改善(病気になることが減った)、睡眠の改善、情緒の安定、などがあったと報告しています。

しかし、この研究では最適な頻度や持続性はわかりません。

やはり一番良いのは、経験豊富なあなたのカイロプラクターに意見を聞いてみることです。その人のやり方ではこれくらいが一番効果的、という指針をカイロプラクターそれぞれが持っています。

とはいえ、誰もが比較や批評可能な「論文」という形で1つの指標が公開されるのは、カイロプラクターが自らの指針を振り返る意味でも、一般の方々がカイロプラクティックに安心感や信頼感を感じていただくためにも、とても大切なことです。

今後、研究がさらに深まることを期待したいですね。

参照論文
1)
Haas M, Bronfort G, Evans R, et al. Dose-response and efficacy of spinal manipulation for care of cervicogenic headache: a dual-center randomized controlled trial. Spine J. 2018;18(10):1741-1754.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29481979/

2)
Eklund A, Hagberg J, Jensen I, et al. The Nordic maintenance care program: maintenance care reduces the number of days with pain in acute episodes and increases the length of pain free periods for dysfunctional patients with recurrent and persistent low back pain- a secondary analysis of a pragmatic randomized controlled trial. Chiropr Man Therap. 2020;28:19.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32316995/

3)
Alcantara J, Ohm J, Kunz D. The safety and effectiveness of pediatric chiropractic: a survey of chiropractors and parents in a practice-based research network. Explore. 2009;5(5):290–5.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19733815/
↓この論文内容の紹介記事
https://kiffami.com/archives/7

執筆:
山﨑 美佳 DC,CACCP,PhD
きっず&ふぁみりーカイロプラクティック三田/ 東京都港区
https://kiffami.com

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